【医師監修】産み分けコラム COLUMNS
【医師監修】妊活のためにできることって?生活習慣の改善ポイントをご紹介
なかなか妊娠しない、そんなときには生活習慣を整えるのもひとつの方法です。しかし妊活のための生活習慣といっても、具体的に何をすればよいのでしょうか。今回は妊娠のメカニズムを解説しつつ、妊娠をサポートするための質のよい生活習慣をご紹介します。
妊活するために必要なこととは?

妊活を始める前に、まずは妊娠のメカニズムをおさらいしましょう。重要なキーワードは「ホルモンバランス」と「卵子の質」です。
妊娠のメカニズム
妊娠を成立させるための要素は、次の3つです。
・排卵
・受精
・着床
この3段階がスムーズに進むと、妊娠につながります。6ヶ月ほど妊活して妊娠できない場合は、どこかのポイントに妊娠しにくい原因が隠れているのかもしれません。妊娠のしにくさには、ホルモンバランスの乱れや卵子の質低下が関わっています。
ホルモンバランスとは
エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンは、増減を繰り返して安定した生理周期と排卵を促しています。ホルモンバランスが乱れていると生理不順・排卵障害を招き、妊活を長引かせてしまいます。ホルモンバランスが乱れる原因として、不規則な生活習慣や過度な運動・太りすぎ・痩せすぎが関わっているケースがあります。
卵子の質とは
女性は赤ちゃんのときから、すでに卵子の元となる細胞を持って生まれます。つまり、卵子は自分と同じだけ年齢を重ねているのです。
卵子の老化が進むと、卵子の質が低下して妊娠しにくくなることが分かっています。卵子を若返らせる有効な手立ては現時点でありませんが、妊活するなら少しでも卵子の老化を食い止める必要があります。細胞を老化させる原因としては、酸化ストレスが大きく関与しています。
妊活で気をつけたい生活習慣
「ホルモンバランス」と「卵子の質」を整えるためには、どんな生活習慣を心がければよいのでしょうか。具体的に解説していきましょう。
バランスの良い食事
太りすぎ・痩せすぎはホルモンバランスを乱す要因になります。とくに生理不順の場合は要注意です。まずは、自分が適正なBMIであるかどうかをチェックしましょう。
BMI算出方法
体重kg÷(身長m)²
18.5未満であれば痩せすぎ、25以上であれば太りすぎの可能性があります。痩せすぎの場合は極端な糖質・脂肪の制限など偏った食事をしていないか、太りすぎの場合は間食やカロリーの高い飲料を摂りすぎていないか見直してみましょう。思いつく心当たりがない場合は、2~3日食べたものを全て記録すると把握しやすくなります。
また、妊娠に備えて赤ちゃんと母体のための栄養素を摂取しておくとよいでしょう。葉酸は妊娠前から、たんぱく質・葉酸・カルシウム・鉄分・食物繊維などは、妊娠期に意識して摂りたい栄養素です。
適度な運動習慣
適度に運動すると血流が活発になり、子宮の働きを促してくれます。運動には冷えやストレスを改善する効果もあるので、妊活中は積極的に身体を動かしましょう。おすすめはウォーキング・ヨガ・ストレッチなど全身を無理なく動かす運動です。
ただし、過度な運動は禁物です。ホルモンバランスの乱れや酸化ストレスを増大させるおそれがあります。妊活が目的の場合、激しいスポーツやダイエットは避けるのがベターです。
十分な睡眠
睡眠が十分にとれていないと、酸化ストレスを除去できず卵子の老化を招く可能性があります。また、女性ホルモンの分泌にも悪影響を及ぼすため、妊活にとって不眠は大敵といえるでしょう。
共働きで家事をする場合は夫婦で分担して、ゆっくり睡眠をとるように努めましょう。夜遅くまでスマホやPCを凝視すると寝つきの悪さにつながるので、1時間前にはメディアをオフにする習慣を。寝る直前の食事は睡眠の質を悪くしてしまうため、2時間前までに済ませましょう。
飲酒は程々に
まだ研究段階ですが、過度な飲酒が妊娠率を下げてしまうという海外の報告があります。過度のアルコールはホルモンバランスを乱し、酸化ストレスも増大させてしまいます。たまに1~2杯飲む程度なら問題はありませんが、一晩で大量に飲んだり毎日飲酒したりするのは妊活する上で好ましくありません。お酒がストレス発散になっている場合は、ほかの趣味や活動へ徐々にシフトさせていきましょう。
できれば喫煙は控えよう
「妊娠中の喫煙はよくない」というのは一般的に知られていますが、実は妊活中もデメリットの大きい行為です。妊活中に喫煙すると、卵子の老化やホルモンバランスの乱れを招いて妊娠しづらくなってしまいます。
受動喫煙の場合も同様にリスクとなります。ベランダで喫煙する方もいらっしゃいますが、これだけでは受動喫煙を防げません。喫煙後3分間ほどは吐く息にタバコの有害成分が含まれ、同居家族の身体に影響することが分かっています。
自分の身体を知ることも大切

生活習慣の改善とともに、自分の身体も把握しておきましょう。大切なのは婦人科の受診、生理周期の把握です。詳しく解説していきます。
婦人科の受診
妊活するときは、妊娠を希望していることを伝えて婦人科で検査をしてもらいましょう。排卵の有無やホルモン値の測定、卵管がきちんと通れるかなど自分では判断できない部分を診断してもらうことができます。異変が見られる場合でも、早期発見・早期治療するほど良い結果につながりやすいでしょう。
すでに妊活して6周期を過ぎている場合は、より専門性の高い不妊外来や不妊治療クリニックの受診を検討してみましょう。妊娠できる期間にはリミットがあるので、とくに30歳を超えている場合はできるだけ早く検査を受けることが重要です。
生理周期の把握
ホルモンバランスのバロメーターとして、生理が定期的に来ているかは大きな目安です。妊活には生理が何日おきに来ているかもポイントになるので、まだ把握していない場合はアプリなどで生理周期をチェックしましょう。
生理周期と併せてチェックしておきたいのが、基礎体温です。排卵の有無を判断する材料のひとつになるので、婦人科でも勧められています。基礎体温表の備考欄には、生理開始日や薬の服用、おりものの増加や下腹部痛など体調の変化も書き込んでおきましょう。
産み分け妊活に必要なもの
妊活をする際に「男の子が欲しい」「女の子が欲しい」と希望を抱くご夫婦は少なくないでしょう。ですが、生活習慣の改善だけで男女を産み分ける方法は残念ながらありません。巷では酸性・アルカリ性の食べ物で産み分けができるという噂もありますが、科学的な根拠がないのが実情です。
産み分けを真剣に検討するなら、産み分け精度に注目しましょう。産み分け専門のクリニックでも産み分け精度は70%ほど、自然妊娠で50%であることを考えるとあまり高いとはいえません。
株式会社ChromoS(クロモス)が提供するMicroSort「マイクロソート」は、過去の調査で女の子希望の場合93%の産み分け精度(男の子希望の場合82%)を確認しています。また、着床前診断のように海外渡航を必要とせず、日本国内で産み分け検査が受けられるのもメリットです。
まとめ

妊活中で気をつけたいのは、ホルモンバランスの乱れや卵子の老化を招く生活習慣です。健やかな食事・運動・休息をこころがけ、喫煙や過度な飲酒を避けて過ごしましょう。妊活と平行して男女産み分けを検討されているご夫婦には、無料でMicroSort「マイクロソート」資料をお渡ししております。インターネットの請求ページよりぜひお気軽にご利用ください。

監修

山内香里
産婦人科医 / 栄エンゼルクリニック
三重大学医学部医学科卒業。市立四日市病院にて初期研修後、同院にて産婦人科勤務。
現在栄エンゼルクリニックにて産婦人科診療を行う。産婦人科専門医、日本女性医学会会員。
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